妊娠中の食事のポイントを月齢別に

妊娠の初期、中期、後期、出産の直前、産後で食事のポイントに違いが生じます。

母体と赤ちゃんに必要な妊娠中の食事、栄養管理の基本ポイント

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初期に必要な栄養素
 妊娠初期の流産を防ぐには黄体ホルモンが大切な役割を果たします。黄体ホルモンは良質なたんぱく質とコレステロールによって作られます。これらを手軽に摂取できる食品は牛乳と卵で、毎日牛乳1杯と卵1個をとることができれば十分です。その他、ビタミンA・B・C、鉄分も妊娠初期に必要な栄養素です。

つわりを乗り切る食事
 つわりは個人差もありますが、妊娠4か月くらいでおさまる人が多いようです。症状はさまざまですが食欲がなくなったり、食べ物の好みが変わったり、油などのにおいで気分が悪くなったりと、食べ物に関する感覚に変化があります。また、頭痛や胃痛を感じる人もいるようです。
 つわりの対処法としては「食べたいときに、食べたいものを食べる」で十分です。赤ちゃんのための栄養はこれまで母親が蓄えていた栄養で十分に育つといわれています。ただ、空腹になるとつわりがひどくなるという人は飴や飲み物などすぐに口に入れられるものを用意しておくと良いでしょう。実際に嘔吐してしまう場合は水分を十分にとる必要があります。

便秘対策
 妊娠初期はこれまでよりも子宮が大きくなることにより腸が圧迫されるため便秘をしやすくなります。食物繊維の豊富な野菜や海藻を食べることができれば良いのですが、食事の取れない人はファイバー飲料などを利用しても良いでしょう。どうしても排便できない場合は安易に下剤を使わず医師に相談してみましょう。

妊娠中期の注意点
 つわりがおさまると食欲がでてきますが食べすぎには注意が必要です。赤ちゃんの成長のためにはしっかりと食べなければなりませんが、エネルギーのコントロールをして体重管理を始めることが大切です。特に糖分や水分の過剰摂取は体重増加やむくみの原因となり、妊娠後期の妊娠中毒症を惹き起こす要因ともなります。またこの時期には、子宮が前方に出てきて腸への圧迫が楽になり、便秘も良くなるでしょう。

食事の注意点
 妊娠中期には、食べ過ぎを避けるため決まった時間に食べるように心掛けましょう。メニューもエネルギーの低いものをとるようにします。食べる順番をエネルギーの低いものからエネルギーの高いものの順で食べるのも良いと思います。また、時間をかけゆっくりよくかんで食べることも食べすぎを防ぐポイントです。次に、できるだけ糖分を控える努力も必要です。甘いものを食べたいときには、お菓子の代わりにかぼちゃを食べる、果物はヨーグルトと混ぜることにより量を減らすなどの工夫も必要です。

妊娠後期の注意点
 妊娠後期は体重も増えお腹も大きくなってくるので転倒やつまずきに注意しましょう。また下半身の血液循環が悪くなりむくみやすくなるので長時間の立ち姿勢は避けましょう。特に9か月頃は胃が子宮に圧されて食欲不振になったり動悸がしたりとつらい時期ですが、10か月を過ぎると赤ちゃんの位置が少し下がって楽になってきます。

食事の注意点
 妊娠後期には胃が子宮に圧迫されてすぐにお腹がいっぱいになります。一度にたくさんの量の食事がとれなくなるので少量ずつ何回かに分けて食べるようにしましょう。また栄養価の高いもの、腹持ちの良いものをとるよう工夫するとよいでしょう。特に分娩時の出血や赤ちゃんの骨の発育のために鉄分、良質なたんぱく質、カルシウムを十分にとるよう心掛けます。必要な栄養素量が全体的に多くなる時期なので特にバランスの良い食事をすることが大切です。

水分、塩分についての注意点
 妊娠後期は特にのどが渇きやすくなりますが、妊娠中毒症を防ぐためにも水分と塩分は控えめにしなければなりません。水分は1日に1500mlが目安で、果物をとる際には含まれる水分にも注意をすることが必要です。もも、なし、りんごには1個に約150mlの水分が含まれています。利尿効果が高いカリウムを多くふくむ食品を上手にとるなどの工夫をするとよいでしょう。カリウムを多くふくむ食品には、きゅうり、スイカなどの瓜類があげられます。
 塩分を控えるためには、料理の味付けを薄くすることも大切ですが、加工食品、外食にも注意が必要です。パンなどにも塩分が入っていますので塩分の入っていないご飯を主食としたメニューを中心に献立を考えてみるとよいでしょう。

出産の前触れ
 出産予定日の2週間前になるといつ陣痛が始まってもおかしくありません。陣痛が始まっても普段道通りの生活をして、適度に体を動かしているほうが出産も楽になるでしょう。
お腹のふくらみが下に下がったり、食欲がわく、赤ちゃんの動きが静かになる、腰痛、手足のしびれなどが出産の前触れとなります。不規則にお腹が張るようになったら入院の準備をしておきましょう。

出産直前・直後
 出産直前の食事は出産時に力むちからに直接つながります。出産時に嘔吐することのないよう胃にもたれない消化の良いものをとるようにします。陣痛が始まってからでもおなかが空いたら食べても大丈夫です。出産直後はまず十分に疲れをとって、食欲があれば何か食べたほうが良いでしょう。

産後の食事
産後は体力の回復と授乳のため栄養価の高いバランスの良い食事をとることが大切です。子宮による胃の圧迫がなくなり食欲がわきますが、エネルギーを抑え消化のしやすいものをとるようにします。食事の前に飴をなめるなどの工夫をしてから食べるのも良いでしょう。

母乳のための食事
 母乳が出にくくなる原因にたんぱく質・脂肪分の取りすぎがあります。また果物も体を冷やし母乳を出にくくします。甘味ではケーキ、アイスクリームは血液濃度を上げるためあまりよくありませんが、小豆は母乳の出も良くなり、さらに便秘解消のためにも良い食材です。刺激物、高エネルギーな食品も乳汁分泌がスムーズにできなくなるので控えましょう。

産後のシェイプアップ
 産後は3か月を目安に妊娠前の体重に戻すようにしましょう。早めのシェイプアップが効果的ですが無理なダイエットはいけません。


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